「外国人向けの賃貸物件」「外国人が好む賃貸物件」と聞いて、どのような物件を思い浮かべますか?
外観や共用部分が欧米感溢れるデザインの物件?
反対に『和』のテイストを強調した日本的物件?
どちらも正しいですし、そのような物件を好まれる外国人は多数いらっしゃいます。しかし、今回ご紹介したい『外国人向けの賃貸物件』とは、外装・内装などデザインのお話ではなく、【条件面】のお話です。もちろんデザインでお部屋を選ぶ外国人もいらっしゃいますが、それ以前の段階で、外国人がお部屋探しする際、希望条件として挙げることが多い3つのポイントについてご紹介します。
■初期費用が安い
何と言っても、重要なのはこれです。初期費用とは、敷金・礼金、仲介手数料、保険料、鍵交換費用などのことで、外国人はこの初期費用に関して、かなりシビアな考えをお持ちです。もちろん初期費用は安いほうが良いというのは顧客心理として、日本人でも同じことだと思います。
しかし、外国人の場合は安いほうがいいということに加え、『納得・理解できない費用を支払いたくない』という心理が働きます。外国人のお部屋探しで、お客様に希望条件をお伺いすると、間取りや設備などではなく、まず何よりも『No Key Money(礼金なし)』の物件と仰る方が大半です。
『礼金』は日本ならではの商習慣です。そのため、金額の大小に関わらず、外国人にとって『礼金』とは自国の文化にはない、理解や納得のしがたい費用なのです。また、外国人の場合、日本で連帯保証人を見つけるのはかなり難しいため、一般的な初期費用に加えて、保証会社に支払う保証料も今ではほぼ確実にかかる費用です。
上記のような理由で、外国人にとって日本の賃貸物件は初期費用が高いと感じるのです。とは言え、初期費用を無理に下げて、オーナー様の賃貸経営が成り立たないようでは意味がありません。
長期的に住む見込みのある外国人であれば、月額家賃に上乗せするなど、初期費用を下げることで格段に選ばれやすくなります。
■家具・家電付き
家具・家電を新たに購入すべきかどうかというのは、外国人が悩むポイントの一つです。
中古で買うという選択肢もありますが、家具・家電が既についている物件を好む外国人は多いです。
「家具・家電をどこまで設置するべきなのか?」については、一般的なレンタル家具・家電サービスで人気の「冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・テレビ」の家電4点セットを揃えるといいでしょう。それに加えて、布団やベッドなどの寝具をセット、ドライヤーやケトルなどの日常で使用する家電、そして食器類などが揃っていればより喜ばれます。
高級な、最新の家具・家電を設置する必要はありませんが、身体ひとつで新生活をスタートできるのは外国人にとても魅力的なことです。家電4点セットについては、日本人にも人気のサービスなので、空室対策のひとつとしてぜひご検討ください。
■ルームシェア可能
最後はルームシェアが可能な物件です。特に親族ではない、友人や同僚とのルームシェアはニーズが高いです。
ルームシェアが好まれる理由としては、やはり一人あたりの家賃負担軽減です。特に東南アジア諸国から来た方の場合、一つの部屋に大人数で住むというのが当たり前の文化のため、ルームシェアを希望する方が多いです。2LDKのお部屋であれば、2人ではなく3人・4人で住めるだろうという感覚ですし、更に各自の家賃負担額が下がれば一石二鳥と考えます。
ルームシェアを許可するかどうかの判断は非常に難しいところで、OKすれば外国人には喜ばれますが、大人数で住む場合のリスクをしっかり理解した上で、事前にルールを説明しておく必要があります。
特に起こりやすいトラブルとしては騒音です。アジア圏の国々はコンクリート造の建物が多く、大声を出してもあまり隣に音が伝わらないため、自国の文化そのままに日本で生活してしまうと騒音トラブルに発展する可能性が高いのです。
【終わりに】
外国人入居を促進する上で、今回ご紹介した3つの募集条件は非常に有効な手段となります。さらに重要なこととして、外国人入居者に対して『母国語』で対応することで入居後のトラブル発生のリスクは大きく変わります。
日本の賃貸物件で守るべきルールを母国語でしっかり説明をしたり、家具・家電の使い方マニュアルを多言語で作成するなど、日本エイジェントでは、外国人のための多言語対応体制を整えています。だからこそ、外国人入居受け入れを、空室対策として自信を持って提案することができます。
外国人受け入れを新たな空室対策としてお考えのオーナー様の、お力になれれば幸いです。
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