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満室レシピ

【家賃減額なしの空室対策】外国人入居者を受け入れる2つのメリット

2020.04.02

前回の記事(【保存版】外国人入居者の「よくあるトラブル トップ3」とその防止策)では、外国人入居に伴うよくあるトラブルとその防止策についてご紹介し、オーナー様よりたくさんの反響をいただきました。しかし、外国人入居への不安は解消されたけれど、「そこまでして外国人を受け入れなくてもいいのでは?」と思っている方も、まだまだいるのではないでしょうか?

そこで今回は、外国人入居者がもたらしてくれる意外と知られていない“メリット”についてご紹介いたします。

■【メリット①】多額の投資や家賃の減額をしなくても入居が決まる

日本人を対象にした空室対策の場合、満室にするための方程式は、大きく3つあります。
①内装を変えて、居室内のデザイン力を上げる。
②設備を追加して、物件の付加価値を上げる。
③家賃を下げる。

つまり、選択肢としては「入居を見込んで先行投資するか」「家賃を下げるか」のどちらかしかありません。しかし、入居者の枠を「外国人」に広げるだけで、物件はそのまま、設備投資や家賃の減額なしで満室にすることも可能です。なぜなら、日本人だと敬遠しがちな条件のお部屋でも、外国人の感覚だとマイナス要素にならないからです。

例えば、マレーシアに海外赴任中の私の友人は、「マレーシアで新築には住んではいけない」と教わったそうです。というのも、新築当初は多くのトラブル(水漏れ、設備不良、虫の発生)があるようで、その修繕を何度か繰り返して何年か経った後に部屋を借りたり、購入するのがいいとのこと。実際に彼も新築に住んだ当初、多くのトラブルがあったと当時の写真を見せてくれました。日本の「新築至上主義」は、外国人にとっては、不思議な現象だと思われているのかもしれませんね。

しかし、だからこそ日本人に不人気な物件も外国人なら抵抗なく入居を決められるとも言えるでしょう。ここでは、日本人に不人気な物件の特徴と外国人の視点についてご紹介します。

【日本人に不人気な物件の特徴と外国人の視点】

●3点ユニットバス
同じ空間内にバストイレが一緒にあるのは、海外では一般的な生活スタイルであるため、抵抗はほとんどない。

●一階の部屋
「どうして一階の部屋は家賃が安いのですか?」と接客中に聞かれたこともあるくらい。平屋建ての建築文化である国も数多くある。

●畳のある和室タイプ
日本独自の生活様式であり、海外にはないので日本の文化を感じたいという外国人ニーズがある。

●駅から遠い
日本人より歩くことに抵抗を感じる人は少なく、むしろ立地より費用を重視する傾向がある。

●日当たりが悪い
フィリピンでは日差しが強く、温度調節が難しいため、日当たりがいい物件を避ける傾向もある。

いかがでしょうか?同じ物件なのに、その文化的な背景や生活観の違いによって、受ける印象は大きく違いますね。
既存顧客である日本人の人口はご承知の通り、右肩下がりで減少していき、さらに新築物件はいまだ増加している、いわばレッドオーシャン(加熱市場)です。そこで戦うよりも、今後確実に伸びる市場で、ライバル物件より早く新しい顧客(外国人)を取り込む準備をしていきましょうというのが、私たちの提案です。まさに、ブルーオーシャンのビジネス戦略です。

■【メリット②】大きな入居のチャンスが年4回ある

賃貸業界の繁忙期(引越しシーズン)といえば、3月ですが、外国人を顧客にすると、繁忙期が年に4回になるのをご存知でしょうか?法務省のホームページによると、国内の日本語教育機関の入学時期は、一般的に年2回(4月、10月)もしくは年4回(1月、4月、7月、10月)です。日本の学校が4月に一斉にスタートするのに対し、外国人を受け入れる教育機関の入学シーズンは複数回あり、最大年4回の外国人受け入れによる賃貸物件の需要が発生することになります。入居のチャンスは多いほうがいいですよね。

そもそも新学期スタートが4月というのは世界的に見ると珍しく、世界のスタンダードは9月です。新学期の開始時期が違うのは、各国の歴史や文化的背景によるものだと考えられますが、私たちが当たり前だと思っていた4月スタートの新学期も国によってこんなに違うのかと思うと不思議ですね。これからのグローバル社会到来に向けて、私たちも国内だけではなく、このような海外の事例についても学び、空室対策に取り入れていくべきではないでしょうか?

【世界の新学期開始月】

■空室対策には、パートナー選びが大切

賃貸物件のオーナー様を対象に行ったアンケートによると、「管理会社がしっかりと対応できるのであれば、外国人の入居は特に問題ない。」と多くのオーナー様が回答されています。今後、空室対策として「外国人入居」に取り組んでいくには、「管理会社の対応力」が重要になってくるのかも知れません。しかし、全国的に外国人入居者を受け入れる体制を取っている不動産会社は、まだまだ少ないというのが現状です。

このように、「入居できる物件が少なくて困っている外国人」がいる一方で、「空室に困っている不動産オーナー」がいるという悲しくも矛盾した状況を打開し、双方のお役に立てるように、日本エイジェントでは「wagaya Japan」という外国人入居支援サービスを立ち上げ、全国の不動産会社へ働きかけています。今後、外国人市場はさらに加速していくことが予想されます。時代の潮流を読んで「外国人対応に強い不動産会社」をパートナーに選び、来るべき時代に備えていきましょう。

https://wagaya-japan.com/jp/

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乃万 春樹
株式会社日本エイジェント 代表取締役社長

乃万 春樹

大学卒業後、インテリアメーカー、東京の不動産会社に勤め、2010年日本エイジェント入社。各種プロジェクトの立ち上げ、採用、人財育成など組織づくりに幅広く従事。2013年東京事業部設立、2017年国際事業部を設立、デジタルマーケティングにも力を入れる。Big(巨大企業)よりGood(一流企業)をビジョンに、常にチャレンジングな取り組みを行う。

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