日本エイジェントが、2013年11月に東京・中野に直営の賃貸仲介店舗「部屋物語」をオープンしてから約４年、品川・有楽町にも店舗を増やし、現在は3つのリーシング店舗と、5つの事業部を立上げています。
その東京で展開している5つの事業（賃貸仲介・賃貸管理・売買・デジタルマーケティング・国際リーシング）の中で、今後もっとも伸びが予想される「国際リーシング室」の取組みについてご紹介いたします。
この「国際リーシング室」が誕生したのは、あるお部屋さがしの依頼がきっかけでした。
東京事業部を立上げて約1年が過ぎた頃、とある法人様より、「アメリカ人英語教師が日本に来るので、その部屋さがしをお願いできないか？」との相談がありました。よくよくお話を聞くと、なんと12名分のお部屋が必要とのこと。他の不動産会社にも依頼してみたが、「英語が話せるスタッフがいない。」との理由で全て断られたそうで、とても困っていらっしゃいました。
当社にも英語が話せるスタッフは私一人しかいなかったものの、当時の私は、東京でより多くの経験をし、実績に繋げたいと考えていたため、当社を頼ってくださる方のご相談については、全て断らずに対応すると決めていました。
そうして、急遽採用した英語の話せるアルバイトスタッフとともに、12名のアメリカ人英語教師のお部屋さがしが始まったのです。
いざ外国人のお客様に会ってお話してみると、彼らは日本が大好きで、日本での生活を非常に楽しみにしていました。ただ、日本語を話せない外国人の方にとって、日本で部屋を探すということは、予想以上に困難なのだということを私自身、初めて知ることとなったのです。
例えば、問合せの際に管理会社から肌の色を聞かれたり、外国人だという理由で入居を拒まれたり・・・、部屋を決めるまでには、本当にいろいろなことがありました。そういった様々な困難を体験しながらも、無事、全ての方のお部屋の契約を終えることができましたが、外国人にとって、日本は住みやすい国ではないのかもしれないと思った印象的な出来事でした。
日本の市場は、周知の通り、少子高齢化、人口減少、空室率50％の時代が来ると言われています。日本人の労働力不足が深刻化している中、政府が国の政策として積極的に外国人を受け入れようとしている動きには注目せざるを得ません。実際に、東京ではコンビニや飲食店で働く人の多くが外国人になってきています。
とはいっても、生活習慣の違う外国人の方たちを受け入れたくないという管理会社やオーナー様の不安もわかります。それならば、私たちが外国人入居者とオーナー様の間に立ち、外国人入居者のサポートを行ったり、入居中のトラブルや滞納がないように教育したり、オーナー様が外国人を受け入れやすくするための仕組みを作っていこうじゃないか・・・そう思うに至りました。
現在、国際リーシング室は、英語対応スタッフ2名、中国語対応スタッフ2名の4名体制で運営しています。5月にはネイティブの台湾人スタッフの採用が決まっており、また年内に韓国語にも対応できる体制にする予定です。既に、外国人顧客からの口コミでの紹介客も増えており、私たちの提供するサービスが外国人の方に喜ばれ、世界に通用するものなんだと実感しているところです。
外国人の部屋さがしは、受け入れ可能物件の少なさに加え、言語の問題、その後の契約においては「銀行口座の開設」や「印鑑の制作」など、様々な問題や障壁があります。私たちは、それらの障壁を乗り越え、オーナー様や管理会社の不安を払拭し、外国人の受け入れがしやすくなるようなサービスの開発・提供をしていきたいと考えております。
少子高齢化で空室が増え続けるこれからの時代、外国人入居者の受け入れ体制を作っていくことが、オーナー様の安定経営に繋がっていくと私たちは考えます。そのためのサービスを構築し、日本の不動産業界の外国人市場に一石を投じてまいりますので、今後の展開にご期待ください。
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